ほとんど未経験、スキルなしから社内SEに転職をしました。
どのくらいスキルがなかったのかを具体的に紹介します。
学歴
大学:片田舎の某国立大学の化学系学科。1留。
研究室ではガラスを溶かしたり固めたりしてました。
留年はコンビニ夜勤バイト&酒好きが原因。
卒業間際まで単位も足りておらず、試験勉強をしながらの卒論執筆。
なんとか試験にも合格し、うすっぺらい卒論を提出してなんとか卒業。
就職活動はやりたいことも特になかったのですが、化学系だけには進みたくないとの理由から、IT系を中心に探す。
なんとか中規模くらいの会社に潜り込むことに成功。
ちなみにITスキルは全くありませんでしたが、入社してから学べばいやとの軽い気持ちでした。
■職歴
入社したのはソフトウェア(パッケージソフト)受託開発の会社。
システムエンジニアとして4年と半年ほど働きました。
一応、SEという職種です。
しかしいわゆるSEの仕事(プログラミングしたり、設計書書いたり、ネットワーク構築したり)はほとんど経験していません。
やっていたのは主に右から左に流すだけのお仕事でした。
退職時、経験者とは名乗るのがおこがましいほどに、全くと言っていいほどスキルは身についていませんでした。
では、具体的にどのような仕事をしていたのかを紹介していきます。
1年目:ひたすらに長い研修
私が1社目の会社に在籍していたのは4年半ですが、最初の1年間はまるまる研修でした。
しかしこの研修、週に2,3回ほど先輩方が代わる代わるやってきて、ビジネスマナーやら顧客の業界知識やらプログラミングやらを、ちょこちょこっとレクチャーしてあとは自習しておいてね!というテキトーなものでした。
1年も給料をもらいながら勉強できるなんて、なんて素晴らしい会社だ!と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、入社当初の「これから勉強してエンジニアとして頑張るぞ!出世もしてやるぞ!」といった心意気やモチベーションは、研修期間を終えるころには綺麗さっぱりなくなっていました。
かろうじて、この研修期間に基本情報技術者試験の資格を取得。
配属。担当したのは化石パッケージソフト導入
長い研修期間を終え、配属されたのは銀行向けのパッケージソフトの導入を行っている部署。
そのパッケージソフトは、当時2010年時点でも10年以上前に作られた製品であり、PowerBuilderという聞いたこともない化石言語(統合開発ソフト?)を使っていました。
「PowerBuilder」とは?
https://qiita.com/anfangd/items/a177a4a1bc880a0be416GUPowerBuilderはIDEに位置づけされるものであり、C++やC#で書かれている。また、PowerBuilderを使用することで、Microsoft Visual Basic, Microsoft Access のように、GUIでウィンドウの表示などの処理を記述することができる。
クライアント/サーバ型のシステム開発専用であり、金融機関向けには相性が良かったのですが、おかげ様で、見事に時代に取り残されてしまいました。
巷ではCOBOLが化石言語という話をよく耳にしますが、PowerBuilderのやばさはその比ではありません。
大手の金融機関でも未だにCOBOLエンジニアを募集していたり需要は高いですが、PowerBuilderエンジニアを求めている会社なんてまず存在しません。
さらに悪いことに、基本的には自分でコーディングすることはなく下請け会社に「よろしくね!」と横流しするだけだったのです。
そんなわけで、化石言語で作られた化石パッケージソフトのカスタマイズ案件を下請けに流していただけ という最悪のキャリアを積むことになったのでした。
精神・体力を消耗して手に入れたもの
下請けに流すだけなら、スキルはなくても楽だったのではないか?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
ピーク時には、1人で新規導入プロジェクトを2社、導入企業への保守を20社ほど担当していたのですが、パッケージソフトのバグが多すぎて、プロジェクトも炎上、導入企業各社でもトラブルも頻発。
障害対応は応急処置的なデータパッチでごまかしながら、顧客や上司には毎日のように怒られ、下請けには無茶な依頼をして冷ややかな視線を向けられる。といった最悪な状態が何か月も続き、抜け出せずにいました。
そうして精神的にも体力的にも疲弊して、だんだんと心もすり減らしていき、この環境から抜け出さなければと思い、転職活動を始めたのでした。
資格
私が現時点(2019年2月時点)で持っている資格はこれだけです。
・基本情報技術者試験
・普通自動車免許
・環境社会検定試験(通称eco検定)
エコ検定は大学の時に取りましたが、合格率70%で、環境に対する心意気が試されるような試験です。
間違っても履歴書に記載してはいけません。そんな意識高そうな資格とってないで情報処理の資格取れよ!と冷ややかな目線を向けられること請け合いです。
総合的なスペック
・学歴:留年。専攻が情報系ではない。
・職歴:SE4年半
・プログラミングスキル:ゼロ
・設計スキル:ゼロ
・マネジメントスキル:ゼロ
・顧客折衝・コミュ力:ちょっとだけ
・やる気:少なめ
スキルがない人の転職活動
この記事を書くにあたって自分のスキルを棚卸ししてみて、改めて自分のスペックの低さに絶望しました。
低スペックだった私の転職活動は、当然のことながら困難を極めました。
何度も挫折し、精神的にも、金銭的にも追いつめられ、どこか遠くへ逃げ出してしまいたいと何度も考えました。
社内SEは他の職種と比べると特殊です。
募集案件も募集人数も少ない。
企業によって求める人材や仕事内容がバラバラ。
人気の職種であり、競争倍率が高い。
転職サイトやエージェントを用いた一般的な転職活動では、なかなか採用までたどり着くことができません。
それでも私は優良企業の社内SEになることができました。
スキルがないなら、ないなりの転職活動のやり方があります。
スペックの低い私は、普通の人はあまりやらないような切り口から転職活動を行うことで、社内SEの採用を勝ち取りました。
このブログでは、スキルがない人のための転職戦略について紹介していきたいと思います。
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